天台宗ではそれほど細かい決まりが焼香にない

2019年06月30日
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

天台宗は非常に歴史のある仏教の中でも多くの信者がいる宗派で、通夜・告別式でやることが異なります。剃髪式・授要文といったことを通夜のときに行い、阿弥陀経を唱えます。このとき位牌を開眼する式を行うのも特徴のひとつです。

なお剃髪式は、昨今では髪の毛を剃ることはほとんどなく、仏の元に出家するために水やお香を使って故人の遺体をきれいに清める儀式となっています。剃髪式が済むと戒名が与えられることとなっているため、天台宗では大切な儀式です。

葬儀の時には導師によって穏やかな曲が流れ、打楽器が打ち鳴らされる列讃と呼ばれる儀式が行われます。阿弥陀如来に迎えられて故人が仏となり、成仏を祈る形となっていることが特徴です。また、独自の儀式としてあげられているのがお茶を供える儀式で、棺を閉ざしてから備えることになっています。

なお、天台宗の場合、焼香は基本3回行うといわれていますが、回数が明確に決められていない宗派となっているため、1回でもいいという考え方を持つ人も少なくありません。線香は1本か3本で、1本の場合は真ん中に立て、3本の場合は更に後ろに立てるようにするといわれています。なお、独自の数珠を使うのも宗派の特徴で、楕円形の形をした数珠を持つことが一般的です。